上白石神社はまちの守り神として120年の歴史あり

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白石区菊水元町の住宅街にひっそりと佇む「上白石神社(かみしろいしじんじゃ)」。

都会の中とは思えないほど静かな境内には、長い年月を経ても変わらぬ空気が流れています。

明治期に創建され、地域の安全と繁栄を祈り続けてきたこの神社は、今も地元の人々の心の拠りどころとして親しまれています。

上白石神社の歴史と由緒

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御祭神: 大山祇大神(おおやまづみのおおかみ)
例祭日: 9月12日
創建: 明治期(明治26年〈1893年〉創建説が有力)

上白石神社は、明治の初め、白石地区の開拓が本格化する時代に創建されました。

地域の有志が「この地の安全と豊穣を願うため」に集まり、三島大社から大山祇大神の御分霊を迎えたことが始まりとされています。

大山祇大神は山の神・自然の神として知られ、古くから「五穀豊穣」「商売繁盛」「安全祈願」に霊験あらたかな神様。

以来130年以上、地域の人々は日々の感謝と祈りをこの神社に捧げてきました。

境内のようす

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境内はこぢんまりとしていながらも、穏やかな神気に包まれています。

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入口には朱色の鳥居と社号標、そして年季の入った狛犬が参拝者を迎えます。

社殿は木造で、明治時代の風格を残す素朴な造り。手水舎の水音や木々のざわめきが静かな時間を演出してくれます。

街の喧騒を少し離れたこの場所では、季節ごとに鳥の声や木漏れ日が感じられ、まさに“まちの小さな聖地”といえるでしょう。

例大祭と地域のつながり

上白石神社の例大祭は毎年9月12日に行われます。

かつては子ども相撲や奉納演芸が境内で賑やかに行われ、現在も地域行事のひとつとして大切に受け継がれています。

地元の人々にとって、例祭は「一年の感謝を伝える日」。

世代を超えて集まり、神様へのお参りを通してまちの絆を深める機会にもなっています。

御朱印と社務所

現在、上白石神社では御朱印の授与や常駐の社務所はありません。

人がいない時間帯でも自由に参拝できますので、静かな気持ちで手を合わせる方が多いです。

無人の神社だからこそ、静寂と自然の音が心を落ち着かせてくれます。

アクセス

公共交通

地下鉄東西線「菊水駅」または「札幌駅」から

→ JR北海道バス(米里線 5・7・8系統など)乗車
→ 「菊水元町3条2丁目」バス停下車 徒歩約2分

車でのアクセス

白石区中心部から車で約10分。駐車場は正式には整備されていませんが、隣接する「上白石会館」前スペースを利用できる場合があります。

住所:北海道札幌市白石区菊水元町3条1丁目6-30

まとめ

上白石神社は、札幌のまちの中で「時間がゆっくり流れる場所」。明治期から続く祈りの歴史が今も息づき、訪れる人々を静かに包み込んでくれます。

派手な観光地ではありませんが、白石区に暮らす人たちの心の支えであり、街角に残る小さな神社の温もりを感じられる場所です。

ふと立ち寄ってみると、きっと優しい風とともに、どこか懐かしい気持ちがよみがえるはずです。

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