札幌市白石区本通14丁目北1−12に鎮座する「白石神社」は、神倭磐余毘古尊(かんやまといわれびこのみこと/神武天皇)を御祭神とする歴史ある神社です。
白石区の名の由来にも関わるこの地の守護神として、地域の人々に長く親しまれています。創建以来、開拓の守り神、家内安全、商売繁盛、交通安全などを祈る多くの参拝者が訪れます。
白石神社の境内をご案内

境内には、神聖な谷「神寄谷(かみよりだに)」をはじめ、白石開拓の歴史を伝える碑や多くの摂末社が点在し、四季折々の風情を感じながら参拝できるスポットです。
社殿と参道
白石神社の参道を進むと、両脇に大きな石灯籠が並び、正面には立派な鳥居と社殿が見えてきます。
社殿は旧社殿を移築して創建されたと伝えられており、落ち着いた佇まいの中に歴史の重みを感じさせます。
社殿の右手奥には階段があり、そこを下ると神秘的な「神寄谷」へと続きます。
神寄谷(かみよりだに)

「神寄谷(かみよりだに)」は、白石神社の社殿裏手から階段を下りていくと広がる静寂な谷です。
自然の地形を生かした池や橋が配置され、鯉が泳ぐ姿や木漏れ日が幻想的な雰囲気を演出します。四季を通じて美しく、特に紅葉の季節は多くの参拝者が訪れます。
谷にある摂末社と祈りの場所
- 白石龍宮神社(祭神:豊玉姫命) 水や龍の神を祀り、商売繁盛や厄除けのご利益があるとされます。
- 金龍神社・馬頭観世音・如意輪観音・水子地蔵など、小祠や石碑が点在し、静かに祈りを捧げられる空間です。
「神寄谷」はまるで別世界のような神秘的な空気に包まれており、心を落ち着かせて参拝したい方におすすめのスポットです。
境内の記念碑と開拓の歴史
白石神社の境内には、札幌開拓の歴史を伝える数々の碑が建てられています。これらは地域の人々の信仰とともに、白石の発展の歩みを記録する大切な遺産です。
- 白石開村碑:明治4年(1871年)、白石村開村を記念して建立。
- 開村五十年記念碑、白石開基百年之碑:節目ごとに地域の繁栄と感謝を込めて建立された碑。
- 日露戦捷記念碑や慎而勿怠碑など、戦勝祈念や戒めの意味をもつ碑も点在しています。
摂末社(せつまっしゃ)
白石神社の境内には、主祭神以外にも地域の信仰を受け継ぐ小社が複数あります。
- 白石伏見稲荷社:商売繁盛・五穀豊穣の神。
- 白石天神社:学業成就の神。
- 白石弁天神社:芸能・金運の神。
- 白石龍宮神社:神寄谷に鎮座する龍神信仰の中心。
これらの摂末社を巡ることで、白石神社の多面的な信仰文化を体感できます。境内を一巡するだけで、自然と神々の世界を歩くような体験が得られます。
境内の自然と雰囲気

白石神社の境内は、白石区の中心部にありながら、豊かな木々に囲まれた静かな空間です。
春は新緑、夏は深い緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季ごとに異なる美しさを見せます。特に神寄谷の池に映る紅葉や雪景色は、訪れる人の心を癒やす札幌の隠れた名所です。
御朱印・授与所案内
白石神社の御朱印は社殿左側の授与所で受け付けています。
受付時間は9:00〜15:30です。
御朱印には「奉拝」「札幌白石神社」の墨書きと、菊の御紋が押印されています。期間限定の御朱印や書き置き対応になる場合もあるため、事前に公式サイトやSNSで最新情報を確認しておくと安心です。
白石神社の年間行事
| 月 | 行事名 | 内容 |
|---|---|---|
| 1月1日 | 初詣 | 新年を迎え、家内安全や健康を祈願する参拝者で賑わいます。 |
| 1月1日〜14日 | どんど焼き | 正月飾りや古いお札などを焚き上げて感謝を捧げます。 |
| 2月3日 | 節分祭 | 福豆まきで厄除け・招福を祈願する伝統行事です。 |
| 4月11日 | 春祭(祈年祭) | 五穀豊穣を祈る神事が厳かに執り行われます。 |
| 8月19日 | 開拓祖先祭 | 白石開拓に尽くした先人へ感謝を捧げるお祭りです。 |
| 9月10日〜11日 | 例大祭 | 白石区を代表する夏祭り。神輿渡御や露店で賑わい、地域一帯が祭り一色に染まります。 |
| 10月 | 七五三詣 | 子どもの健やかな成長を祈願する家族連れの参拝が多く見られます。 |
例大祭の見どころ
白石神社の例大祭は毎年9月10日(宵宮)、11日(本祭)の2日間にわたって開催されます。
神輿渡御をはじめ、境内や通りには多くの露店が立ち並び、白石区全体が祭りムードに包まれます。歩行者天国も設けられ、家族連れやカップルにも人気のイベントです。
アクセスと駐車場情報
白石神社
- URL:https://shiroishijinja.jp/
- 住所:〒003-0027 北海道札幌市白石区本通14丁目北1−12
- 駐車場:社務所横に約10台(無料)
アクセス
- 地下鉄東西線「南郷13丁目駅」から徒歩約10分
- JR北海道バス・中央バス「白石神社前」停留所から徒歩約2分
- 車の場合:白石神社社務所横に無料駐車場(約10台)あり
駐車場の注意点
無料駐車場は台数が限られており、初詣や厄払いなどの繁忙期にはすぐ満車になります。
※ちなみに例大祭の時は駐車場は屋台スペースになりますので駐車場は使えません。
周辺にはコインパーキングも複数あるため、混雑時はそちらの利用が便利です。また、例大祭期間中は周辺道路が歩行者天国となるため、公共交通機関での参拝がおすすめです。
まとめ
白石神社は、札幌市白石区における地域の心の拠り所として、四季折々の行事を通して人々の生活に寄り添っています。
御朱印や駐車場情報、例大祭などの行事スケジュールは年によって変わることもあるため、参拝前には公式サイトで最新情報を確認してから訪れると安心です。自然に囲まれた静かな境内で、心穏やかなひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。



